ピアノ練習法:フレーズの歌いかた

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みなさまこんにちは。春眠暁を覚えずなどと言いますが、どうもポカポカとした日差しを浴びていると、眠気に襲われますね。うとうとしながら練習をしていると、いつの間にか意識が途切れ途切れになっているなんてこともあります。暇さえあれば公園のベンチにでも横になって、日向ぼっこでもしてみようかと思う毎日です。

ところで、みなさまはレッスンなどで「フレーズや音楽が途切れ途切れになっているよ。」と注意を受けたことなどはありますでしょうか?弾きづらいパッセージなどで思わず手が離れてしまったり、でこぼこになってしまったりと、レガートで綺麗にフレーズを歌い切ることは思いの外難しいです。そこで、今回はフレーズを綺麗に歌い切るコツをみなさまにお伝えできればと思います。

そもそもフレーズってなに?

楽曲を分割する方法として様々な区分がありますが、中でもフレーズとは最も小さい塊としての区切りだと言えます。大まかに説明すると、いくつかのフレーズが集まって場面となり、いくつかの場面が集まって章となり、いくつかの章により構成されているのが楽曲となります

まずはフレーズに囚われ過ぎずに、場面全体がどのような構成になっているかを観察してみましょう。フレーズとフレーズの関係が途切れる原因の一つとして、今弾いているフレーズが場面全体の中でどのような役割を持っているのかがわかっておらず、前後のフレーズとチグハグになってしまっていることがあります。まずは場面全体の構成を理解して、今のフレーズはどの役割なのか?前後との関係はどうなっているのか?を考えた上で、違和感のないフレージングを考えてみましょう。

ワンフレーズはどこからどこまで?

では、フレーズがどこで切り替わるかについてです。楽曲の内容が複雑になればなるほど、判断は難しくなってきますが、基本的にはスラーの初めから終わりまでを一つとして考えましょう。スラーの間の音はしっかりとレガートに聴こえるように心がけ、繋がっているだけでなくその音形が持つアーティキュレーションに違和感が生じないように自分の音を良く聴きながら、次の音の予測を立てて弾きましょう。

スラーが書いていない場合は、リズムパターンを観察してみましょう。大概の場合はある一つのリズムパターンが反復して進行していくことが多いです。なので、どこからどこまでが一つのパターンとなっているのかを観察してみましょう。この場合もアーティキュレーションはしっかりと注意して取り入れることが大切です。

楽曲によってフレーズが短い場合もあれば、極端に長い場合もあります。もちろんどちらも扱いを変えず、1フレーズとして扱うことが大切です。長いフレーズの方が歌を持続させるのが難しいかもしれません。そういった場合は、一息で歌い切るということに取り組んでみると良いでしょう。フレーズを歌っている間、一定の間隔で息を吐きつづけると体もそれに反応して良いフレージングを保ってくれます。少しニュアンスは違いますが、持久走などと同じで、フレーズを歌う間は一定のペースで呼吸をすることが大切です。

オススメの練習方法

フレージングの練習としてオススメなのが、歌曲をピアノで弾いてみることです。歌曲は歌詞の文節、息継ぎなどの問題があるため、ピアノ独奏曲に比べてより一層自然なフレージングが大切です。歌曲をピアノ独奏に編曲したものではなく、歌曲のメロディ部分と、左手の和声だけを取り入れて弾いてみましょう。その際に扱う楽曲集としてはイタリア歌曲集などがオススメです。

もし、弾いてみてもイマイチわからないときは、声に出して音形を歌ってみましょう。その時に歌ったフレージングの通りに、今度はピアノで演奏してみましょう。歌っている通りの呼吸を取り入れて演奏ができれば、自然と綺麗なフレーズで演奏することができます。ピアノを弾いていて綺麗なフレージングが思いつかない場合も、声に出して歌ってみるのがオススメです。声に出すことで、自然なイントネーションが見えてきます。

自分が声に出したイントネーションに対して、ピアノで弾いている時のイントネーションに違和感がある場合は、自分の演奏を注意深く聴きどの部分にズレが生じているのか、次の音をどのような音質で弾けば綺麗なイントネーションになるかを予測することが大切です。

おわりに

いかがでしたでしょうか?フレージングに困っている方がいらっしゃれば、少しでも参考になれば嬉しいです。ご興味持ってくださった方はぜひとも体験レッスンに足をお運びください!また、こんな内容を書いて欲しいなどのリクエスト等がありましたら、お気軽にご連絡いただけますと幸いです。

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