トランペット練習方法:本番に向けた練習とは~アンサンブルコンテストを終えて~

前回の記事:トランペット練習方法:金管楽器の基礎練習②~吹奏楽コンクール2021を終えて~

皆さま、お久しぶりです!いかがお過ごしでしょうか。
先日まで私は中学校と高等学校のアンサンブルコンテストに向けて指導を行い、私の指導している学校の生徒は見事に金賞を受賞することができました。目標をしっかりと達成してくれた生徒は演奏もとても素晴らしいものでしたが、何より金賞をとれると嬉しいですよね。
アンサンブルというのは吹奏楽よりも少人数で行うもので、一人一人の技術が吹奏楽以上に必要になってきます。この記事を読んでくださっている中にも、コンクールで演奏に苦労した方、大会に向けて頑張っているけどなかなか上手くいかない中高生も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
今回はアンサンブルコンテストの指導を行った中で、私が気づいた点について話したいと思います。

一曲に対してたくさんの時間を割くアンコン

アンサンブルコンテストは基本的に3人~8人のグループで、5分程度(※地域によって違う)の任意の曲を演奏します。私の学校は中学校と高等学校それぞれ合わせて3つのグループ(打楽器三重奏、打楽器五重奏、クラリネット五重奏)が校内予選を突破し、コンテストに出場しました。

練習を始めたのは早いグループではなんと、、、吹奏楽コンクールが終わった一週間後!(8月の下旬)でした。そこから12月末~1月の大会に向けて練習を積み重ねていったので、大体4か月~5か月という長い期間に同じ曲の練習をするのです。

プロの演奏家でしたらこんなに長く同じ曲を練習することはなかなか無いのですが、生徒たちは時間をかけて一曲を仕上げるので完成度はどの団体もものすごく高いです。プロに劣らない演奏をコンクールでするのです。

もちろん私は金管楽器が専門ですので、打楽器に関しては特に生徒たちと一緒に勉強をしていかなければいけませんでした。

どのような練習を積んでいくのか

曲が決まってから最初の練習は、やはり譜読みから始まりますね。

打楽器に関しては、何の楽器を使うのか、楽譜に書いてある記号や文字はどんな意味を持っているのかを調べていきます。

私が最初の時期に大事にして欲しいことは、

 ①楽譜を正確に読むこと(リズムや音、強弱記号など)

 ②曲のイメージを持つこと

です。

①の楽譜を正確に読むことはとても大事なことです。

最初に間違ったリズムでずっと練習してしまったら、、、

違う音で続けて練習を積み重ねてしまったら、、、

皆さんもどうなるかわかりますよね。

間違った音やリズムで練習を最初からしてしまうと、その間違った音楽が身体にしみついてしまい、正確な形に戻すのがとても大変になってしまいます。さらに間違っていることに気づかないまま本番を迎えてしまうなんてことも、、とても怖いですね。だからこそリズムと音に関しては正確に覚えることが一番です。

リズムを練習する場合は、楽器から離れて手で叩いてみたり、口ずさんでみたりといった練習をさせています。さらにそれらを同じことをやっている生徒同士で練習させれば、間違いに気づくことができますね。

音に関しても、ゆっくりとハーモニーにした練習を行えば”一耳瞭然”とでも言いましょうか。生徒自身で気づく場合もありますし、先生が気づけますよね。

楽譜を最初から正確に読むことがどれだけ大事なことかが分かると思います。

②の曲のイメージを持つことは最初から本番までずっと持ち続けなければいけないものです。ですが、特に最初のころは曲のことをあまり知らない生徒が多いので、生徒たち自身で調べ学習をさせます。

この曲がどのような背景で作られたのか、時代はいつを舞台にしているのか、どんな場所を想像できるか、どんなストーリーなのか、登場人物は、、調べたことだけではなく、それと同時に生徒たちがこの曲について想像することが大事だと思っています。

最初にイメージを持つと、そのイメージを音楽に乗せていくことができます。さらにそのイメージは練習を積み重ねていくにつれて変わっていくこともあります。私は常に音楽を感じることが最重要事項だと思っています。

本番を”想定”した練習

本番の二週間前くらいまでは、生徒たちも様々な練習をしています。

個人練習はもちろん、ハーモニー練習、リズム練習、徐々にテンポをあげていき、同じ動きをしている人同士で合わせる、などなど様々な意見を交わしながら自分たちの音楽を作っていきます。コロナの影響で楽器が吹けない時は、集まってリズムを合わせる練習等もしていました。

さて、ついにあと二週間ほどでコンクールです。どうしましょう。

私は本番でもいつも通りに演奏することが、良い演奏をする秘訣だと思います。逆にこの時期までに、いつも通りの練習で上手くいかないところなど、あってはまずいでしょう。この時期までにはほとんどの細かい部分は完成していなければならないと思います。”いつも通り”が完成された演奏であれば、”本番”も容易になるということです。

ではここからどんな練習をするかというと、やはり本番さながらの練習です。本番の会場はどんな場所なのか、お客さんはどのくらい入っているのか、どのくらい響くのか、などを生徒たちには考えさせます。他の生徒たちを呼んで、本番さながらに”緊張”するような経験をさせます。

生徒たちはどんな演奏をするでしょうか。”いつも通り”出来ていたことが、出来なかったり、演奏がぐちゃぐちゃになってしまうこともあります。

練習には3つの側面があり、この時期までに行っていたのは”技術的”な練習と”音楽的”な練習でしたが、ここからは”精神的”な練習がメインです。

大きなホール、静まり返った空間、多くの聴いている人、他の学校の生徒たちも聴いている、、普段とは違う環境になると、”いつも通り”がいつも通りではなくなってきます。

生徒たちが本番さながらの(本番に近い)環境で演奏をすること、これこそが最大の精神的練習になると思います。この練習を何度も繰り返すことにより、本番に慣れてくる→いつも通りの演奏が出来る、という流れに変わってきます。

私は何回もこの練習を生徒たちに行わせました。そのおかげで、”いつも通り”の素晴らしい演奏をしてくれたので、金賞を取ることができたのではないかと思います。

おわりに

いかがでしたでしょうか。

今回はアンサンブルコンテストに向けてどのような練習が大事なのか、金賞を取るためにはどうすれば良いのか私なりの方法をお話させていただきました。

金管楽器の練習内容とは少し離れましたが、良い演奏をするうえではコンテストだけではなく多くの機会に生かせる内容だと思っています。皆さんも様々な機会で満足のいく演奏が出来るように頑張りましょう!

もし私の内容にご興味を持ってくださりましたら、ぜひ一度体験レッスンに足を運んでみてください。

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AUTHER

トランペットは金管楽器の中で最も高い音域を担当し、吹奏楽やオーケストラでも華やかで輝かしい音で演奏されます。ソロやメロディーも多く、多くの表現ができる楽器ですので、様々なジャンル(クラシック、ジャズ、ビッグバンド等)で活躍できます。
ぜひ一緒に楽しくトランペットを吹きましょう。必ず上達……

プロフィール

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トランペット

金管楽器の花形と言われるトランペット。
輝きのある華やかな音色で、喜びや祝福を美しく表現し、またある時はノスタルジーを誘う哀愁の響きを奏でます。
クラシックはもちろん、ポップスやジャズでも活躍するので、演奏者も多く、人気の楽器です。
レンタル楽器もご用意しています。

東京都内近郊の本格的な音楽スタジオで歌、楽器のレッスンが受けられます

東京都豊島区池袋を拠点とし、
豊島区池袋/大塚
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